「機械式時計の精度を左右する最も重要な部品——それは、ヒゲゼンマイだ」
1675年、オランダの科学者クリスティアーン・ホイヘンスが発明して以来、
ヒゲゼンマイは磁場・温度・衝撃という三つの敵と戦い続けてきた。
鋼 → 合金 → シリコン —— 材質の進化は、まさに時計技術の歴史そのものだった。
そして2025年、タグ・ホイヤースーパーコピー(TAG Heuer)が、
10年の歳月をかけて開発した“カーボン複合ヒゲゼンマイ” を発表。
これは、シリコンの脆さ、金属の磁気干渉といった従来の課題をすべて解決した、
世界初の量産可能な次世代ヒゲゼンマイである。
今回は、この画期的な技術を搭載した2本——
「カレラ エクストリーム スポーツ トゥールビヨン」 と
「モナコ フライバック クロノグラフ」 の魅力を徹底解説する。
■ なぜヒゲゼンマイが“時計の心臓”なのか?
ヒゲゼンマイは、振り子のように規則正しく伸縮することで、
時計の“秒”を刻む精度を決定する。
そのため、わずかな歪みや磁化でも、日差が数分単位で狂うことも。
鋼製:磁気に弱く、温度変化で伸び縮み
合金(ニヴァロックスなど):磁気耐性向上も、完全ではない
シリコン:完全非磁性だが、衝撃に極めて弱い(割れやすい)
タグ・ホイヤーは、これらすべての欠点を克服すべく、
化学気相成長法(CVD)を用いて、カーボンナノチューブ+非晶質カーボンの複合構造を開発。
その結果、軽量・非磁性・超高強度を兼ね備えた、理想のヒゲゼンマイが誕生した。
■ カーボン複合ヒゲゼンマイの3大革新
1. 完全非磁性
スマートフォン・PC・空港セキュリティなど、現代生活に溢れる磁場から完全に保護。
2. 5000Gの衝撃にも耐える強靭さ
実験では、鋼製は曲がり、シリコンは粉々に砕けたが、
カーボン複合ヒゲゼンマイは一切の損傷なし。
3. 超軽量で慣性抵抗が少ない
シリコンよりさらに軽いため、等時性(Isochronism)が向上。
特に垂直姿勢(立っているとき)での精度安定性が飛躍的に改善。
💡 注目ポイント:
このヒゲゼンマイは、タグ・ホイヤー自社工場で量産可能。
つまり、他社の特許に依存しない“完全自立型技術” なのだ。
■ 実機レビュー①:カレラ エクストリーム スポーツ トゥールビヨン(Ref.CBU5091.FT6305)
▶ 地表最安の“超複雑時計”として話題
ケース:44mm フォージドカーボン(鍛造カーボン)
ダイヤル:同素材のカーボン繊維+螺旋模様(ヒゲゼンマイへのオマージュ)
ムーブメント:TH20-61 柱車式トゥールビヨンクロノグラフ
認定:スイス公式天文台認定(COSC)
動力:65時間
価格:¥3,206,000(限定50本)
💬 「300万円台でトゥールビヨン+クロノグラフ+新素材ヒゲゼンマイ」——
これは、高級時計界の常識を覆す“破格の価値”。
■ 実機レビュー②:モナコ フライバック クロノグラフ(Ref.CBL5190.FT6313)
▶ 1969年の伝説を、未来へと再解釈
ケース:39mm フォージドカーボン(スクエアケースを忠実再現)
ダイヤル:八角形小窓×2+螺旋模様(こちらもヒゲゼンマイへの敬意)
ムーブメント:TH20-60 自動巻きフライバッククロノグラフ
認定:COSC
動力:80時間
価格:¥1,362,000(限定50本)
💬 「モナコのアイコニックなデザインに、未来の心臓を宿す」——
これは、過去と未来をつなぐ“タイムマシン”のような一本だ。
■ 編集部コメント:これは“技術の勝利”ではなく、“信念の証”
タグ・ホイヤーのDNAには、常に「逆境に挑み、勝利を掴む(DESIGNED TO WIN)」という精神が流れている。
今回のカーボン複合ヒゲゼンマイは、
「シリコンで十分じゃないか?」という業界の空気を、
10年かけて覆した“信念の結晶” だ。
今後、この技術がカレラやアクアレーサーのスタンダードモデルに広がれば、
高精度かつ高信頼性の機械式時計が、もっと身近になるかもしれない。